#049 日本の夏(8月28日)


久しぶり、今年の8月はずっと日本で過ごしましたが
期待していた花火も、暖かい缶コーヒーを飲みながら見たり
いつもだったらうるさいほどのアブラゼミの声もしない…。
暑気払いならぬ、暑気呼びのビールもピッチが遅い。

私が子供の頃の「夏」は、連日容赦無い暑さとセミの声。
お風呂に張った水に、トマトやスイカが冷えていて(きも〜ちだけ)
兄弟で競って食べたものでした。
ごった返す海水浴、必ず着せられた花火の日の「ゆかた」…。
今の夏より、ずっとダイナミックでホットでした。

バリは常夏、一年中30度前後の暑い日ばかりです。
そんな夏が当たり前になると、何だか寂しい「日本の夏」でした。

 #048 カスミちゃんの命日(8月14日)


今日、8月14日はカスミの命日です。

「カスミ」は、日本人の様な名前ですが、彼女の本名です。
生まれた時から肺が悪く
そのせいか細い少女の様な体をしていました。
アロマトークのウブドの部屋のイメージモデルとなっている
長い三編みの後姿の女の子がカスミです。

まだお店がプラタマ通り(ヌサドゥア)にあって
スタッフが8〜9人だった頃から5年間一緒でしたので
家族の様に感じていました。
去年のお正月ごろから体調が悪くなり、歩くのも辛そうになった8月
新婚のご主人に見守られ、24歳で亡くなりました。

一週間後、カスミは大きなバナナの葉に包まれて
愛用していたバックや、お気に入りだったぬいぐるみ
日本へきた時の写真、ユニフォームと共に埋葬されました。
ご主人の実家からお墓まで、長い道のりを家族が棺を担ぎ
その棺の上にご主人がまたがりお別れをしながらお墓へ向かいます。

すっとして、白いカラーの花の様だったカスミらしく
ささやかで、きれいなお葬式でした。

アロマ・トークのイメージモデルになっているカスミ

 #047 バリと私<2>(8月10日)


「バリにお店を作りたい!」一心で
不動産屋のドアを叩いたのは7年前、6度目のバリの時でした。
まだバリを知らない、知人もいない、インドネシア語も話せない…
それでも出店したかったのは
理想のトリートメント環境が全部揃っていたからです。

豊富な薬草や薬木、ケミカルな素材を使わない。
一年中オープンエアーでOK、風が通る客室。
マシーンを使わない、オールハンドの技法と根拠ある長い歴史。
セラピストだったら、だれでも心が動く魅力的な環境なのです。

理想のスパを作りたい「夢」と、インドネシア語も話せない「現実」。
なかなか埋まらない理想と現実の間の宇宙遊泳は、
まさにスリリングで、デンジャラス!
知っていたらもっとフィアー。

「どうしてバリにお店を?」と、よく聞かれますが、
そんな素朴な「夢」がどんどん膨らんで、
不勉強な現実の副作用も、不安でなかったのです。
ひたすら、理想のトリートメントと環境を作りたい思いでした。

毎日毎日、思いがけない事の連続。
その都度出会う、新しい人、物、心・・・
6年間のバリは、私に数えきれない知恵と経験をくれて、
ゆっくりですが、夢に近付けてくれました。  

 #046 バリと私<1>(8月3日)


お土産に頂いたバティックの美しさに魅かれ、
初めてバリを訪れたのは、10数年前のことです。

当時、空港からヌサドゥアのホテルエリアへの道が
どんなだったか覚えがありませんが
真っ暗で、どんどん寂しくなる道路と町並み。
獣道?それとも近道?不安だったのを覚えています。
まさにお化けが出そうな道の奥に
宿泊先のグランドミラージュホテルがありました。

その時の印象は強烈で、今も心に強く残っています。
大理石の階段を上がった先に、海まで続く花の庭。
ぼんやり明るい空港から、真っ暗な獣道を抜けた先の
真っ白な花と緑のホテルは、まるで魔法のようにな美しさでした。

このコントラストは何?・・

同じ時間の同じ場所に、全く正反対な世界が同居していました。
そして、それが強烈にはっきりと住み分けされていてごく自然になってる…。
不思議な気持ちと一緒に、好奇心でいっぱいになりました。
これが、私とバリの出会いでした。

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